厚生福祉
【連載】オピニオン コロナ病床確保 ロックダウン法制化は必要か 2021/9/10
「18年度の経常収益は3725億円で、当期純利益は21億円(無借金経営)だ。18年度、JCHOは理事長の尾身氏と4人の常任理事が在籍したが、このうち2人は厚労省の現役出向で、その年収は1753万円である。
JCHOや国立病院機構は、都内で複数の病院を運営する( 表 )。これが、公衆衛生危機に対応するために独立行政法人化した病院の実態だ。」
「この二つの組織の設立主旨を考えれば、JCHO、国立病院機構のすべての病床をコロナ病床に転換すべきである。これは医療政策的にも合理的だ。 感染者を多くの病院に少人数ずつ割り振るよりも、 少数の病院に集中させた方が効率的だからだ。都内なら、JCHO、国立病院機構が一般診療を停止しても、他の病院で対処可能だ。東京都の 確保病床数は5967床だから、大幅増となる。今回のような入院拒否をする必要はない。これに関しては、厚労省がその気になれば、対応する時間と法的権限は十分にあった。ところが、厚労省は何もしなかった。」
「日本のコロナ対策の弱点は、コロナ病床の少なさだ。本来働くべき組織がその役割を果たさず、そし て、そのことを議会もメディアも追及しない。国民に自粛を求め、さらにロックダウンを法制化する以前にやるべきことがある。コロナの流行はこれからも続く。このままでは、日本はいつまでたっても規制を緩和できない。病床確保のため、合理的な議論が必要である 。」
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