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研究員 山本佳奈
【連載】ちょっとだけ医見手帖 コロナ禍で子宮頸がんワクチン積極勧奨再開先送りで圧倒的出遅れをどうする? 2021.9.8
「HPVワクチン接種が子宮頸がんの前がん病変である高度異形成を抑制するだけでなく、子宮頸がんのリスクの大幅な低下をもたらすと判明した今は、世界では高リスク型である9つの型のHPV感染を抑える9価のHPVワクチンが標準となっており、多くの国で接種が進んでいます。
日本は残念ながら、接種がほとんど進んでいません。2013年、厚生労働省が副反応の懸念から積極的勧奨を中止してしまったからです。おかげで、HPVワクチンの接種率は1%を下回っています。多くの国で接種が進み、子宮頸がんに罹患する女性が減る一方で、日本では増加すら示唆されているのです。
新型コロナウイルスワクチンも接種開始が遅れた日本。HPVワクチンも圧倒的に遅れている日本の状況を直視するときに来ているのではないでしょうか。」
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