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Foresight

理事長 上昌広

ワクチン陰謀論を煽って金に換えたい人々の思惑 冷静さを欠いたアンチワクチン活動が根深い訳 2021/7/28


「なぜ、ここまでアメリカがワクチン接種を急ぐのか。繰り返すが、それは、アンチワクチン運動が盛り上がる前に、ワクチン接種を進め、集団免疫を獲得したいからだ。」

 「『ランセット・デジタルヘルス』の論考で興味深いのは、アンチワクチン運動の関係者を、ワクチンへの不信感を高めようとする活動家、起業家(ビジネスマン)、陰謀論者、SNSのコミュニティーに分類していることだ。ナチュラリストなど、信念をもってワクチンに反対する人はごく一部で、活動家・ビジネスマン・陰謀論者などが「道具」として活用し、それがSNSなどを通じて拡大していく。この構造は日本も同じだ。


 「アンチワクチン活動が、知名度をあげ、カネになるのは政治家だけでない。医師の中にも、ワクチンに反対する人がいる。その人たちにはさまざまな営利企業が接触する。

 「知人の編集者から、ワクチンの危険性を紹介する本を書きませんか。いま出せば、必ず売れる」とオファーされたそうだ。大西医師は多数の著書があり、世間から信頼が厚い医師だ。彼女がコロナワクチンの危険性を訴えれば、影響力は大きい。大西医師は、この提案を断ったが、著名な医師の中には、ワクチンの危険性を強調する人もいる。」  「(商業出版されたある書籍は)いずれも医学的には正しいが、ワクチンのリスクの頻度を考えれば、あまりにバランスを書いた記載だ。どこまでが医師の意向で、どこからが本を売るための編集者の意向かはわからないが、こんな文章を読まされて、不安になるなというほうが難しい。


 「『米国医師会雑誌(JAMA)』は「信頼とワクチン接種、アメリカにおける10月14日から3月29日の経験」という論文の結論は、至極真っ当なものだった。論文では、当局がワクチンを適切な手続きを経て承認し、接種を粛々と進めることで、ワクチンへの信頼が醸成されたと結論づけている。

 「コロナ対策に王道はない。粛々とやるしかない。アメリカや相馬市の経験は参考になる。

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