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第245回原医研セミナー/第10回放射線災害・医科学研究機構・拠点 研究推進ミーティング

研究員 坪倉正治、共同研究者 澤野豊明

【2023/6/27開催・オンライン】2023年6月27日(火)17時30分〜

<演 題>

福島第一原子力発電所事故後のアルコール関連疾患を伴う災害関連死:ケースシリーズ

<講 師>

福島県立医科大学 ふくしま国際医療科学センター 放射線健康管理学講座

北澤 賢明先生、澤野 豊明先生、坪倉 正治先生


『放射線災害時、アルコール性疾患で死亡した方の経緯については、明らかでない点が多くある。本研究は、福島第一原子力発電所事故後、アルコール性疾患で死亡した方々がどのような過程で亡くなるに至ったかを明らかにすることを目的とする。

 福島県南相馬市において災害関連死認定をされているケースのうちアルコール関連疾患を有していた6名について死因や死亡時期によって分類し、ケースシリーズとしてまとめた。6名の特徴として、もとよりアルコールに関連した疾患に対する治療を行っていたということがいえた。発災後、病院閉鎖のため避難を余儀なくされ、その後入退院を繰り返す中で疾患が悪化したケースや、避難後自宅に戻った後、不眠と食欲低下により薬や飲酒の増加がみられ、うつ病が悪化したケースがあった。

 多くのケースで避難を契機に慢性期に疾患が悪化していたが、一方で災害からある程度時間が経過してから死亡するケースも多く、災害に関連したアルコール性疾患は見逃されている可能性が示唆された。』

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